騒音トラブルに巻き込まれている
階下の住民からの騒音苦情

謂れのない騒音トラブルに巻き込まれて困っているという相談が寄せられています。
マンション等の集合住宅で階下の住民から、真上に住む相談者から酷い騒音があるとの訴えが継続してあるというものが大半。
時には通報があり警察沙汰になることもあります。

当然、騒音など出していないし、寧ろ少しの物音もたてないよう気を使って生活しているにも関わらずということで、管理会社に説明しても埒が明かず、皆さん困り果てて騒音など出していないことを証明したいとのものです。
マンションの構造上、音が反響することは少なくないことから騒音源を誤っているのか、相手が統合失調症を含めた精神的に問題がある方であるかの可能性があります。

音が反響する鉄筋コンクリート構造

鉄筋コンクリート構造のマンションタイプの場合、通路や壁・エレベーターなどが複雑に関係し、音が反響することがあります。

階下や階上からの振動を伴うほどの大きな騒音のケースでは、上からの騒音か下からの騒音が原因なのかの判断は可能ですが、騒音だけの場合は音源がどこであるのかの判断は難しいといえます。

騒音測定調査においても、鉄筋コンクリート構造の場合は騒音源を特定することが難しく、騒音値の測定のみであれば可能である旨を伝え、騒音源を特定する精密な調査を希望される場合、建造物の音響調査を専門とする研究所などに相談するようお勧めしています。

自身が騒音源でないことの証明

相談者が騒音被害にあっている立場であれば、騒音の測定をすることで受忍限度を超えた騒音があることの証明は可能ですが、加害者であると言いがかり的な被害を訴えられている場合、騒音測定調査とは異なる方法が必要になるでしょう。

連日のようにクレームや通報がされているのであれば、室内にペットや子供の監視ができる室内カメラ（音声が入るタイプ）を設置し、常時録画をしておくことで騒音があったとされる時間帯に騒音を発生させていないことを客観的証拠として示すことが可能です。
同時にタイムコードの入るボイスレコーダーで録音しておくことで証拠を補充することもできます。

「どうして加害者でもない私がお金をかけてそのようなことをしなければならないのか？」と思われるかもしれませんが、理由や原因はどうであれ身に覚えのない騒音トラブルにおいて、自身が騒音発生元でないことを証明するには、こういった方法しかないのも現実です。

クレーム相手に不安がある場合の対応法

騒音クレームの相手が統合失調症を含めた何らかの精神的な問題がある方だと感じる時には、当事者同士による解決は避けるようにしてください。

騒音発生時の日時を記録してもらい、その日時の証拠（カメラやボイスレコーダーのデータ）を管理会社の人間や警察官に示し、自身は無関係であると主張し、相手に説明するようお願いする方法が良いでしょう。
それでも繰り返しクレームを訴えてくるようであれば、他の法的解決法を探すしかないかもしれません。

調査が必要かどうかは別として、騒音トラブルに関する調査会社への相談は思いのほか多く、中でも謂れのない騒音加害者とされるのは騒音冤罪ともいえ、冤罪を晴らすのは容易ではありません。

マンションの管理会社、マンショオーナーの方へ

マンションの管理会社や管理組合、マンションオーナーの方から、「入居者による騒音トラブルを抱えて困っている。」とご相談を寄せられることも少なくはありません。
騒音測定調査をすることにより何とか解決できるのでは？と考えられての相談が大半でありますが、調査の前に被害を訴えている入居者にボイスレコーダーを貸し出して事実確認されるという初期対応をされるのも一つの方法です。
そこで録音された騒音がどういったものであるのを確認され、明らかに受忍限度を超える騒音である場合、対応策をとるようにされた方が宜しいのではないかとご提案します。

名古屋の探偵ニュース 筆者紹介

探偵 矢橋克純

探偵社ガルエージェンシー名古屋駅西・三重・伊勢湾代表
ガル探偵学校名古屋校校長
ガル探偵学校顧問
ガルエージェンシー代理店統括

出演テレビ番組多数
ラジオ番組コメンテイター、各種雑誌にて連載を執筆中

地域に根を張った探偵・興信業務を行い、東海・近畿地区に独自の情報ネットワークを形成。
探偵学校において探偵業界の健全化を目標に、正統派の探偵育成に尽力。

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