非通知ワンギリ電話の原因と理由
深夜の非通知設定からの電話がなぜ?発信元は?
非常識とも思える深夜帯の時間にかかってくる不気味な非通知設定電話からのワン切り着信。
着信音が鳴った様子もなく、朝起きてスマートフォンを確認したら非通知の着信履歴が残っている。
なぜ?気持ちが悪い?誰がかけてくるの?
非通知電話の主な発信元と原因や理由を探偵が解説します。
深夜の非通知電話の主な発信元はデータ収集(販売)会社
夜中にかかってくるワンギリ非通知着信の発信元は携帯電話や固定電話の使用情報を収集するデータ情報販売会社によるものが大半です。
情報を収集する目的は、不特定多数の電話番号の契約情報(使用状況)を販売するということです。
データ情報販売会社が集めるデータの具体的な内容としては、Aという携帯電話番号があったとして、通常にA番号に電話をかけた時、得られるリアクションは5通りになります。
- 普通に呼び出し音が鳴る
- 話し中(非通知着信拒否含む)
- 電波が届かない又は電源が切ってあるガイダンス
- お客様のご都合によりお繋ぎできませんガイダンス
- 現在は使われていませんのガイダンス
携帯番号の利用状況を販売する業者とは?
データ収集業者は専用のソフトを開発し、それら5つの着信情報を瞬時に判別してデータを収集することで、情報を商品として販売しているのです。
例えば、「A番号の使用状況は2018年の4月13日に最初の通話確認してから問題なく使用されていた。」「B番号は2019年6月から使用が開始され、は2020年2月から5日程、7月25日からも10日程、お客様都合(利用料支払い無し)によりお繋ぎできません状況があった。」とします。
その情報からわかることとは、A番号の所有者は2018年の4月から同番号を使用し始めて、支払いの滞りなく現在まで使用し続けていることが推認される。
B番号の所有者は2019年6月頃から同番号を使用し始めたが、2020年2月と7月の2回、料金の不払いが原因だと思われる利用停止措置がとられている可能性があることから、金銭的な問題があったことが推認されるという情報が得られるわけです。
他にも停止期間により、レンタル電話、海外出張や留学の可能性があったなどの状況が推認される情報がわかる可能性があるということです。
ただ、それらはあくまでも携帯電話の使用状況の情報だけですので、具体的な個人情報は判明しません。
個人情報の不正利用では?という疑問
ワン切りの非通知着信の多くがデータ情報販売会社による業務目的での情報収集であると知って、「携帯電話の利用情報は個人情報ではないのか?」と思われるかもしれませんが、個人名や住所などの情報に繋がるデータではないため、個人情報保護法に抵触する業務ではないというのが業者の言い分です。
弊社は探偵業という業種上、多くのデータ販売業者から営業があり、また法律に抵触していない業者との取り引きがあります。
携帯電話の利用情報を取り扱うデータ販売業者とは需要が少ないことから取り引きは稀ですが、過去に具体的な内容の営業案内が複数あり、実際に取引を行ったこともあることから、携帯電話の利用情報を販売する会社が現在も存在しているのは事実です。
また、業者からの説明時に専用のソフトが組み込まれた電話発信装置を使用し、非通知でワンギリ発信を行いデータ収集しているとの案内があったことから「深夜の非通知ワンギリ着信」の大半の発信源はデータ収集業者であるのは間違いないといえるでしょう。
その上で、携帯電話の利用情報を販売する業務が違法であるかの確認もしましたが、「現行法では全く問題ない。」との回答を受けたことを付け加えておきます。
非通知ワンギリ着信からのデータ収集法とは?
ここで電話の利用情報を販売する業者の情報収集法をご紹介しておきましょう。
まず最初に、データ販売業者のスタッフが特定の番号を狙って手作業で非通知電話をかけて情報を収集しているのではありません。
データ収集業者は、番号を無作為に作成し、非通知のワンギリ電話をかける装置を開発しました。
その装置は作成した電話番号へ機械的に電話を発信します。
当然、発信先の電話番号は記録される仕組みになっています。
また、前述した5種類の着信結果の情報を自動収集し、①利用中番号②利用されていない番号③停止中の番号に振り分けるようシステム化されています。
電話発進作業を繰り返し行い、情報を積み重ねていくことにより、収集された電話の利用状況情報を「電話番後に紐づけられた信用情報の商品」として販売しているのです。
情報会社の非通知着信が深夜である理由
非通知ワンギリ発信は主に深夜の時間帯を狙ってかけられる傾向があります。
早い時間にかかってくることはまず無く、ほぼ100%が深夜です。
着信音が鳴ることもない為、朝起きて着信履歴に深夜の時間帯に非通知からの着信を確認して初めて着信があったことがわかります。
「寝ている深夜の時間帯に非通知着信履歴があったけれど、何故?誰から?」と疑問に思う方が多いのは、電話の使用状況調査会社が深夜に情報収集ソフトを使っているからになります。
データ販売業者以外の可能性
深夜にかかってくるワンギリ非通知着信の発信元は、携帯電話や固定電話の使用情報を収集するデータ情報販売会社によるものであると書きましたが、非通知電話はデータ収集業者以外の可能性も否定できません。
同じ日に繰り返し非通知電話があるような場合は、業者からの着信ではないでしょう。
例えば、以下のようなことが考えらえます。
- 嫌がらせ目的
- 営業電話
- 配偶者の不倫相手からの電話
- ストーカーによるもの
- 訪問会社の在宅確認
- 空き巣犯の不在確認
- 信販会社などの信用調査
その何れかであったとしても、電話番号を知っている「①何者かが ②何らかの意図を以って ③非通知設定した電話をかけた」ということになります。
テレアポなどの営業電話では自動的に非通知になる発信専用電話からかけてきている可能性があることから別として、それ以外は意図的に「184」をつけるなどし、電話番号を隠した匿名の電話をかけていることになります。
上記のような非通知着信の場合、何らかの目的があることから、かかってくる時間帯は深夜ではないことが大半です。
従って、深夜以外にかかってきた非通知着信の発信元はデータ収集業者の可能性は低いことがわかります。
帰宅してすぐに非通知着信は繰り返しあるような場合は、ストーカーや嫌がらせかもしれませんので、最寄りの警察にご相談された方が良いでしょう。
パートナーに不倫の可能性がある場合は、浮気相手が精神的に追い込まれている可能性がありますので早めに解決された方が良いといえます。
非通知着信への対応
上記で解説した通り、非通知電話はかけられる側には何らメリットはありません。
固定電話もスマートフォンも、現行機種であれば非通知拒否の設定ができるものが大半です。
※操作方法はメーカーやキャリアによって異なります
弊社のような探偵社でも、イタズラや嫌がらせの防止として非通知着信は拒否しておりますので、一般の方であれば非通知を拒否したとしても、日常生活に何らデメリットはないと思われます。
非通知電話に出るメリットはほぼ無い
データ収集業者であれ他の何者かからの電話であれ、非通知発信に対応するメリットはほぼありません。
また、非通知電話の原因を想像して悩んだとしても、悪い方向に考えてしまうだけですので、考える必要すらないといえるでしょう。
そもそも、通常の生活や商行為において、わざわざ非通知で発信するようなことはないのが普通です。
非通知を解析するというアプリ(ソフト)の真実
非通知の電話番号がわかるアプリの真偽とは?非通知設定着信からの電話を解析し、番号を表示させるアプリ、非通知の番号を調べるアプリがあるとの真相を特設ページで解説しています。
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名古屋の探偵ニュース 筆者紹介
探偵 矢橋克純
探偵社ガルエージェンシー名古屋駅西・三重・伊勢湾代表
ガル探偵学校名古屋校校長
ガル探偵学校顧問
ガルエージェンシー代理店統括
出演テレビ番組多数
ラジオ番組コメンテイター、各種雑誌にて連載を執筆中
地域に根を張った探偵・興信業務を行い、東海・近畿地区に独自の情報ネットワークを形成。
探偵学校において探偵業界の健全化を目標に、正統派の探偵育成に尽力。
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