GPS発信機を見つけるアプリとGPS機器に関する勘違い
GPS発信機Q&A

GPS発信機の勘違い

GPS発信機を発見できるアプリの真偽。車両などに取り付けられたGPS発信機の発見調査依頼が多く寄せられていますが、実際にはGPS発信機からは電波は発せられていません。GPS発信機の機能や特性について具体的に解説し、正確な情報を提供します。

スマートホンを中心としたGPS情報の高性能化に伴い、GPS発信機が手軽に入手可能となり、広く普及するようになりました。
その結果、弊社にもGPS発信機の発見調査依頼が数多く寄せられていますが、GPS発信機に関するご相談の中でよく寄せられる質問や勘違いをされていることをご紹介します。

中で自分の車へ密かに取り付けられたGPS発信機をスマホのアプリで探せるのか?を調べられる方も多いようですが、GPS発信機を発見できるようなアプリは存在しません

車のGPS情報

GPS発信機という呼称による勘違い

一般的に「GPS発信機」と呼ばれている全地球測位システムによるGPS位置情報機器からは、発信機という呼称の為に何らかの電波が発信しているように思われるでしょうが、実際には電波が発信されているわけではなく、衛星からの信号を受信(受け取る)だけの装置で、受信機の現在位置を入手できるシステムになります。
そのことより、一般的にGPS発信機と呼ばれている機器は、正式にはGPS受信機の方が正しい呼称になるといえます。

具体的には、GPS発信機からは電波が発信されていない為、盗聴器のように盗聴波をキャッチして盗聴器の位置を特定することはできません。

GPSの宇宙衛星

GPS発信機の探知機はあるのか?

最初に申し上げておきますが、GPS発信機(※正しくはGPS受信機ですが、便宜上GPS発信機と表記します)から発する電波を探知して、GPS発信機の電波を探知する機器はありません

そもそも、電波を発信していませんので当たり前のことではあります。
カーナビ(カーナビゲーションシステム)をご利用されている方であればおわかりと思いますが、カーナビは車のダッシュボードなどにあるGPS受信機と繋がっており、衛星からの信号を受信器で受け取り、位置情報をカーナビの画面に表示するものです。

カーナビのGPS受信機

GPS発信機も受信機能を維持するため、多少の電力を必要とすることから、僅かながらも本体から微弱電波を発してはいますが、精密機器の塊ともいえる車からは、カーナビやセキュリティシステムなどあらゆる箇所から同様に微弱電波が発せられている為、微弱電波の探知機を用いたところで全ての微弱電波を感知いてしまうことから、探知機での発見調査はできません。

従って、「GPS発信機の探知機はあるのか?」というご質問に関しては、「様々な機器から発せされる微弱電波を感知する探知機器はあるものの、精密機器の塊といって良い車両では、あやゆる箇所から微弱電波が発せられている為、車両に取り付けられたGPS発信機の発見調査では使い物にならない。」という回答が正しいでしょう。
周りに電子機器がない木製の机の中などに隠されたGPS発信機であれば、微弱電波の探知機器でわかる可能性はありますが、車に使用しても意味はありません。

「GPS発振器 調べる方法」や「GPSを探す方法」、「GPS発信機 調べるアプリ」といったキーワードで検索される方は多いと思いますが、GPS発信機を取り付けるための磁石の磁気を探知する機器はありますが、GPS発信機そのもの探せる探知機は存在しません。
GPS発信機を探せるよという磁気を探知できる機器を購入したとしても、GSP発信機に精通した者が使用しないことには探せないでしょうからお金の無駄です。
GPSを探すアプリに至っては論外といえます。

GPS追跡装置を探す調査をお考えの方は、GPS発信機の発見調査の専用ページをご用意しておりますので、ご参照ください。

カーナビゲーション

車のエンジンの中にあるGPS発信機も探せるのか?

「車のエンジンに組み込まれたような場所にあるGPS発信機も探してくれるのか?」といったご質問もよく寄せられます。

GPS発信機の調査では、車の外部だけでなく、当然対象車両のエンジンルームやトランクなども捜索しますが、整備士といった国家資格が必要な解体作業を伴うようなことまでは行うことはできず、行う必要がないのが実情です。
その理由は、GPS発信機の機能上、解体作業を必要とする場所にGPS発信機が取り付けられるような状況が現実的にはありえないからです。

前項で述べた通り、GPS発信機は受信機能を維持するために電力を必要とします。
一般的には内蔵されたバッテリーや乾電池による電力供給ですが、電源が確保できる期間は小型のGPS発信機であれば3~4日間、大型のものでも一カ月ほどです。
バッテリーが無くなった場合、GPS情報の受信機能は失われることから、継続して使用するには充電もしくは交換が必要となります。
車のバッテリーから電源を供給可能なタイプのものもありますが、その場合はバッテリーなどの電源供給システムに繋ぐ必要があるため設置場所が限定でき、知識がある者がみればすぐにわかります。

車のエンジンやパーツを外すなどの方法で、GPS発信機に精通している者が詳しく捜索しても探せない場所にGPS発信機を設置することは理論上は可能でも、バッテリーの交換の度に車を持ち出し、装脱着作業をしている可能性がある状況での調査依頼は今迄にありません。

しかしながら、可能性が0ではない以上、費用がかかっても確認して欲しいということであれば、ディーラーや整備工場などで車の解体作業をしていただき、その横で調査員が部品の中からGPS発信機を探すことは可能です。
ただ、発見調査が終わった後、組み立て作業も必要となりますので、ディーラーや整備工場に支払う工賃は高額になることが想定されます。

車のエンジンルーム

AirTag(エアタグ)も見つけられる?

Apple社製のAirTag(エアタグ)に代表される小型コイン型タグデバイスが数多く発売されており、それらも見つけられるのか?というご相談も多く寄せられています。
AirTag(エアタグ)などが購入時のまま設置されているのであれば、悪用防止にスマートホンへ通知が来るようになっており、アラームを鳴らすことも可能です。
ただ、アラームが鳴らないよう不法に改造されたものも販売されている為、改造されたダグデバイスを見つけるのは簡単ではありません。

そもそもAirTag(エアタグ)にはGPS発信機の機能はなく、GPSは搭載されていません。
AirTagから10m程度内にiPhoneなどの「探す」ネットワーク対応デバイスがある時に、該当デバイス(スマートホン等)のGPS情報をiCloudに送信するというものですから、GPS発信機ではなくただのコイン型の物体となります。

従って、AirTagを見つけられるか?の問いに対しては、無改造のものであれば探偵でなくとも探すことは可能で、改造されたものの場合、調査範囲外にはなりますがGPS発信機の発見調査過程で同時に探しますが、単なる物体である以上、必ず見つかるというものではありません。

GPS発信機の発見調査の現状

弊社ではPS発信機の発見調査だけでなく、盗聴器や盗撮器など様々なプライバシーを侵害する機器の発見調査を承っております。
その中でもGPS発信機が見つかる割合は他の機器と比べると、GPS発信機がついている割合は高いといえます。

それだけGPS発信機が広く使われていることになるのでしょう。
また、GPS情報を入手した者(GPS発信機を取り付けた者)が現地に行って現場を確認することが多い為、対象人物とニアミスしてしまう可能性があるもの調査依頼の多い1つの原因といえます。

「そこにいるはずのない人と外出先で会ってしまう。」
「しかも、繰り返して現れている。」

自分の居場所が特定の人物に知られている可能性を考えたら、「GPS情報でも入手しなければ考えられない。」という結論となり、専門家が探したらGPS発信機がみつかったというのが、GPS発信機の発見調査の主な流れですので、盗聴器のような漠然とした「盗聴されているのでは?」という内容とは具体性が違いますので、発見されることが多いというのは当然の結果といえるのかもしれません。

車のGPS情報

GPS発信機が発見できるとうたう機器を購入し、反応があったから調査して欲しいとの相談が増えていますが、GPS発信機の電波をキャッチして発信機の有無を知らせるような機器は存在していないことをご理解ください。

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名古屋の探偵ニュース 筆者紹介

所長の矢橋克純

探偵 矢橋克純

探偵社ガルエージェンシー名古屋駅西・三重・伊勢湾代表
ガル探偵学校名古屋校校長
ガル探偵学校顧問
ガルエージェンシー代理店統括

出演テレビ番組多数
ラジオ番組コメンテイター、各種雑誌にて連載を執筆中

地域に根を張った探偵・興信業務を行い、東海・近畿地区に独自の情報ネットワークを形成。
探偵学校において探偵業界の健全化を目標に、正統派の探偵育成に尽力。

20年連続日本一の探偵事務所

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