心から謝罪すれば許されると勘違いする不倫加害者
不貞行為の罪と罰
まず最初に理解しておかなければならないのは、日本の法律における「婚姻」は双方の合意の下、結婚届を出すという法律行為(契約)になります。
結婚に関する法律や届出の根拠は戸籍法や民法第739条に規定されています。
民法第739条
- 婚姻は、戸籍法 (昭和22年法律第224号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
- 前項の届出は、当事者双方および成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。
法律によって規定されている以上、婚姻という法律行為(契約)には、さまざまな義務や権利が生じます。
同居や扶助義務、婚姻費用の分担義務、日常家事債務の連帯責任、未成年の子の監護義務などがあり、権利としては財産分与請求権や相続権が生じることになります。
そして、忘れてはいけない義務として貞操義務があります。
わかりやすい表現では「配偶者以外と不貞行為をしてはいけません。」ということです。
その根拠は民法第770条にあります。
民法第770条
- 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
- 配偶者に不貞な行為があったとき。
- 配偶者に不貞な行為があったとき。
- 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
- 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
- その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
- 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
配偶者の片方に不貞行為が認められた時、被害者である配偶者が離婚を望む場合は、離婚裁判で離婚が認められるということになります。
離婚をするつもりははないが不倫はしているというケースにおいて、不倫がバレた時、不倫加害者の思考回路として、自分は離婚するつもりはないのだから
心から謝罪をして、心を入れ替えればいつか許される。
反省した生活をすれば、元通りになれるようお互い協力できる。
などと考える方は多くいるでしょうが、それらは全て加害者側の考えであって、謝罪の価値や許すかどうかは被害者が決めることになります。
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謝罪は許しへのスタートラインに立っただけと心得る
どれだけ謝ろうと、反省の姿勢を示そうと、不倫をされた配偶者が離婚をすると選択した時は、幾らかの時間稼ぎはできたとしても最終的には裁判で強制的に離婚が成立する結果になるのです。
ですので、自身の不倫が発覚した時に離婚を回避したいのであれば、どれだけ謝ったとか反省の態度を示したとかではなく、相手が許す以外に解決法はないと心得なければいけません。
不倫を許す方程式
最後に、許す側にもルールがあります。
当然ながら、いくら不貞という罪を犯したとはいえ、奴隷ではありません。
配偶者の不倫で自分は傷ついたのだから、相手は自分の気が収まるまで(死ぬまでを含め)、自分に尽くして全てを捧げた生活をしなければならないというものではないということです。
法律的にも、「不貞行為を許した=示談が成立した」ということになる可能性があることから、許す以上は100%納得して許し、許した以上は「金輪際配偶者の不貞行為については一切責めることも問い詰めることもしないという覚悟」が必要になります。
不倫被害者が有責配偶者になってしまう可能性も
不倫はあったけれど、その後の夫婦生活で事あるごとに過去の不倫を持ち出すといった言動如何によっては夫婦間のモラハラとされ、上記に記載した民法第770条の「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。」にて、逆に有責配偶者となり離婚請求されることにもなりかねません。
不倫というのは加害者側の考え方と、被害者側の感情が異なることが多々あります。
加害者としては「過去の過ち」として捉えていることであっても、被害者としては「現在進行系の苦しみ」があることから、どうしても不貞行為に対する認識の差異がでてしまいます。
離婚は思いとどまったけれど、その数年後にお互いが疲れ果てて離婚をされたという話をよく聴きます。
夫婦関係の継続を希望される場合は、その後の夫婦関係をよく考え、一度限りの貴重な人生を後悔のないものにするよう、正しい選択をされる必要があるといえます。
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名古屋の探偵 浮気調査コラム 筆者紹介
探偵 矢橋克純
探偵社ガルエージェンシー名古屋駅西・三重・伊勢湾代表
ガル探偵学校名古屋校校長
ガル探偵学校顧問
ガルエージェンシー代理店統括
出演テレビ番組多数
ラジオ番組コメンテイター、各種雑誌にて連載を執筆中
合理的に夫婦関係の破綻が認めれると判断される状況(夫婦双方が将来的な離婚に合意が前提)後に開始された不倫関係を除き、全ての不貞行為は許されるものではないとの立場で本浮気調査コラムを執筆しています。
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